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なれる! SEと食戟のソーマと接客経験の有用性(と朝ドラのまれ)

一番新しいジャンプの「食戟のソーマ」読んで「接客経験ってやっぱ有用だよな……」と思ったので、かねてから書きたかった「なれる! SE」の話と絡めてちょろっとまとめます。あとついでに朝ドラの「まれ」に関する苦情も書きます。

ソーマはジャンプ最新37・38合併号の話するので単行本派の人はご注意ください。なれる! SEとまれも内容に触れるんでご注意されたし。

ちなみに何でこんな話になるかというと私が接客経験者だからだと思います。私は今専業主婦ですが職務経歴を書いとくと営業2年、接客販売1年、カスタマーサービス2年等です。

 

ジャンプ最新号のソーマに出てくる「接客」

ソーマ読んでない人のために簡単に説明すると、最新エピソードでは料理店経営バトル学園祭で、料理の味だけじゃなくて接客も重視したから勝ちます。単なる料理バトルじゃなくて「【料理店経営】バトル」なんで。まあ接客だけじゃなくて助けてくれる仲間がいたからこその「友情・努力・勝利」感はあるけど、接客重視も確実に勝利の一要因になってる。

総合的に考えたらそりゃ接客も大事だよね。お店だもん。「おいしかったけど接客がダメだったので☆一つです」とか言いたくないけどお店を評価する基準の一つだし。

軽い言及だったけど学園祭準備の段階で内装についても少し触れてましたね。ソーマはこういう「料理だけじゃない」ところがほんといい。

で、ただ接客を重視っつっても机上の空論で空回りに頑張るんじゃなくて、ちゃんと「実店舗研修」で接客経験を積んだ子が、そこで得たものを活かして良い動きを見せている。はぁ……田所ちゃんのスタジエールがここでこんな風に効いてくるとは……ソーマほんといい……はぁ……ソーマ……好き……。

 

なれる!SEに出てくる「接客」

この作品はまあ説明するまでもなくSEの話なんですが、3巻で主人公が過去の接客経験を思い出すシーンが出てきます。実家の和菓子屋さんの店番してた時の話。そん時お客さんとちょっと揉めた後にベテラン店員さんから言われた言葉。

お客さんはね、自分の欲しいものが何か、意外と説明できないものなんですよ。

分かる〜〜〜〜〜分かりすぎる〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜お客さんとかユーザーって本当に必要な物が何なのか自分でも分かってない時あるよね〜〜〜〜〜上手く汲み取るか翻訳コンニャクが必要っていうか〜〜〜〜〜実装石〜〜〜〜〜〜。

で、主人公はこの時の経験からヒントを得て見事ジャイアントキリングを果たします。案件決まるところマジかっけえ。はあ……なれる!SE……好き……。

この主人公の接客経験は「顧客の声をきちんと聞く重要性」に気付けたこと以外にも「クレーム対応スキルアップ」などにも活かされており、地味に主人公のSE生活に役立っていると思います。

 

接客経験の有用性

そんな感じで「接客経験」っていろんなところに応用が効くからあるに越したことはないよねって思いました。それだけだと使える範囲は限られるけれど、たとえば料理とか、他に専門性の高いスキルを持っててかつ接客経験もあると世の中渡ってく時に便利だよねって。

これ「接客経験=コミュニケーション能力」みたいに思う人もいるかもしれないんですけどそういうわけじゃないんですよ。コミュニケーション能力って「人と上手くやってける能力」って解釈が一般的だと思うんですけど、それだけだと足りない。接客を通じて「機嫌の悪い人間と相対する」経験もいろんなところで役に立ってくる。

私は接客経験が多ければ多いほどコミュニケーション能力とクレーム対応能力が上がると思っていて、前者だけじゃなくて後者もあらまほしきことかなと考えます。まあお好みで「お・も・て・な・し」の心とか追加してもいい。

最初から怒ってる相手に「自分が所属している団体の利益を損なわないように」上手く接するのってある程度場数踏まないと難しいと思う。

接客とかエンドユーザーと直接関わる仕事ってどーしてもクレーム切り離せないもんだと思うから、コミュニケーション能力が高いだけじゃやってけない。すんごいクレームになると現場じゃなくて上長にエスカレーションするとこもあるだろうけど接客してたら誰もがクレームに立ち会うことあるでしょう。

接客やると人間の喜怒哀楽等いろんな感情ぶつけられることあるから、それらと向き合う経験が仕事の役にも立ってくる。

 

ちなみに私は「人と話すの好きだし大丈夫だんべ」つって適当に就職してからクレーム対応するのが激烈に苦手ということが分かり東京湾に沈みかけました。どの職歴もたいして長くないのはそのせいです。クレーム対応スキルアップとか……無理!

ここ読んでる人でもしワカイコちゃんがいたら、そういう苦手分野を把握するために学生時代に接客やっとくといいと思います。

 

余談:「まれ」の接客

まれは別に接客の有用性を感じられる作品ではないっていうかむしろ逆?(笑)でも書きたくなったんで書きます。

まれは最初公務員やってからパティシエになって、まあ今は輪島塗の塗師の女将さんやってるんですけど、公務員→パティシエ修業の時に公務員経験が活かされなくて最初ケーキ売り接客がウルトラ下手くそだったのが超イライラした。下手っていうか緊張しすぎっていうか……。

この作品は公務員の扱いがひどすぎる(公務員がパティシエになる前の噛ませ犬みたいなもんにしか見えなかった)んでせめて、まれがパティシエ修業し始める時に「公務員の時いろんな人が来る部署にいたから接客も割とそつなくこなせます」みたいな感じで「前やってたことは無駄じゃなかった」と思える話にして欲しかった。

今はお話ももうかなり佳境に入ってきてそんな昔のことどーでもいいって感じですが……。

 

それにしてもまれはすごいです。いつ何時見てもイライラする。ある意味天才的。

 

関連書籍 

ジャンプ貼りたかったのにジャンプ最新合併号Amazonに無かった。検索しても見つからない。

 

SE経験者に「なれる!SEいいっすよね!」って言うと大抵ブチ殺すって言われるんですが私は好きです。なんかやっぱこういうの内情知ってる人だといろいろ気になってダメみたいですね。でも私は好き。SEやったことないし細かいこと分かんない☆

この作品は「お仕事もの」としてかなり秀逸だと思います。かわいい女の子ばっか出てくるとか新卒でこの仕事量はねえだろブラックじゃね?とかそういうのスルーしてくれる人なら是非読んでいただきたく。「SHIROBAKO」とか好きな人にはいいんじゃないかなあ〜〜〜〜。あと初めて働き始めて数ヶ月経った頃に読むのもいいと思う。

しかしそれにしてもこの小説を読んで面白いと思う中高生はいるのだろうか。そこはほんと不思議でならない。

ていうか結局アニメ化しないんですかね!!!!????いや実写でもいい。でも実写でやるとしたら室見さんはマジで中学生にやってもらわないと許さない。

あとまだ11巻以降読んでないんでこれから読みます。