世界の果てのはてな

漫画とアニメの話

私は奥寺先輩になりたい。「君の名は。」

新海誠監督作品をほとんど見たことがなく、公開前は全くノーチェックだった「君の名は。

公開後も「ふーん」程度にしか思ってなかったのですが自分のTwitterのタイムラインではシン・ゴジラと同じく評判が良かったので見に行きました(ゴジラもみんなが褒めてたから見に行った)

結果として鼻水出るくらい泣いた。

みんな褒めてるのにつまんなかったらどうしよう、叩かれるの嫌だからつまんないとか書けない。などと失礼なことを思いながら無駄に緊張して臨みましたが完全に杞憂でしたね。

以下感想を適当に書きます。新海監督の過去作との比較とかは見てないからできないしやりません。こんな30代オタクブログ書いてて新海作品全く思い入れない人間珍しいっぽいのでそういう人間の感想のサンプルとしてどうぞご覧ください。

 

 

 

・絵が綺麗とか言うまでもないなと思ったけど最初から何もかもすげー綺麗だったしOPに入ってくところとか音楽の合わせ方もすごい良くてそれだけでもう見に来てよかったなと思った。主役二人の息遣いも良くてまさに息を飲んだ。2回目にRADWIMPSの歌が流れるところ(多分2回目だったと思う)も、またOPだよねなんでクレジット出てないのって思うくらい絵とか演出とかよかった。

・しかしあんま好きなキャラデザじゃないなと思ってたら田中将賀さんがOPクレジットで出てきて驚いた。私はとらドラ好きなのです。とらドラとかあの花とちょっと顔が違うからなんか全然わかんなかった。事前にスタッフ情報もチェックしてなかったし。

・そんなこんなで最初の方は音楽と映像がすごい合ってて感動して泣いてたけど最後の方は正直RADもういいよと思った…………。インスト曲は総じて良かったけど歌は違う歌でも何回も流されるとダメなんだなって感じた。歌詞まで合わせてきてたのは本当素晴らしいとは思ったけど……。

 

・東京の高校生リア充すぎてびびった。バイトしてるにしてもいきなりあんなちゃんとした装備で旅行とか金持ちすぎじゃね?そうでもないのかな。あと友達みんないい子。瀧くんの友達も三葉の友達も両方。

・入れ替わりを何回も経てから朝におっぱい揉む前に「あいつに悪いもんな」って一旦やめるところとか「相手をきちんと生きてる人間として考えるようになった」ことが分かって丁寧な脚本だなと思った。結局そのあと揉んでたけど。

・てっしーの部屋に矢鱈となんか機材あるなと思ってたら最後ああなって、あれはすごいさりげない伏線。さりげなさすぎるのでは

・おばあちゃんが死んだら悲しいから嫌だなと思ってたらおばあちゃん一人どころじゃない死亡数の話になって参った(事前情報を全く仕入れず見たので結構衝撃を受けた)

・「カタワレ時」って言葉がいろんな意味で上手すぎる

・彗星の軌道とか電車とか細かい話は分からないけど、旅行前に場所分からなさすぎだろとは思った。今でも口噛み酒やってるところとかググれば出てくるのでは……3年前の話にしても……。

・「知り合いがいたわけでもないのに」とか言うところ「いたんだよぉ〜〜知り合いどころじゃない間柄の相手がいたんだよぉ〜〜」って思いながら悲しくて胸元を掴みながら泣いた

・ショートカットになった三葉が紐を頭に結ぶのはまどかのリボンを頭に結ぶほむらちゃんっぽいなって思ったけどそこらへん踏まえて考えると2人共すごいレベルで歴史に干渉してるからその報いは受けないのか?大丈夫か?魔女になったりしないか?と若干心配になった

・思ったよりシン・ゴジラと共通点多くて笑った(東宝映画・震災を想起させる描写・終盤で頭上を光線が飛ぶ)

・主役の神木きゅんの演技も勿論良かったんだけど三葉の上白石萌音ちゃんの演技もよくてですね、彼女は「ちはやふる」にも出てたんで東宝×上白石萌音の組み合わせは涙腺崩壊確定なのかなと思いきやググったら東宝シンデレラオーディション経由で東宝芸能に所属した子なんですね。知らなかった。そりゃ東宝映画出るのも当然だ。

そしてまさかの長澤まさみさん。これもクレジット見るまで全然気付かなくてここで長澤まさみぶっこんでくるのかー!流石東宝映画!!と思った。いや演技すごいよかったんですけど。普通に声優さんかと思ってて驚いた。

 

奥寺先輩

左手薬指にリングが光ってるところ「ああ〜」って思いますよね……。

奥寺先輩みたいになりたいとか言うとなんだこいつって思われるだろうしリアルで私のこと知ってる人の中にはぶん殴るぞって思う男の人いるんだろうなーはははーごめんね。

いや、奥寺先輩いい人じゃないですか、あんな、自分のこと好きじゃないって分かってる男の子のよく分からん旅に付き合ってくれて。宿で起きた時に浴衣がはだけて黒下着チラリってとこまでいってるのに「瀧くんもお風呂入って来なよ」とか言って瀧くんと二人きりにならないように自分から仕向けて、瀧くんを誘惑したりしないところは本当分かってる。あれで滝くんと奥寺先輩が寝ちゃったらどうしようかと思った。その時点でバッドエンド確定だよ。村民500人死亡決定だよ。

デート大失敗の時に「君は少し前まで私のことを好きだったけど今は別に好きな女の子がいる」ってはっきり伝えてるから奥寺先輩は別に思わせぶりな女とかじゃない。

あたしもああやってフットワーク良く軽率に人に優しくして、でも肩入れしすぎず割り切るところは割り切って自分の人生を生きる人間になりたい。

ていうか既に大体なっている。

 

思春期じゃない上にもう結婚して子供もいる上に結婚相手ともいまだにラブラブチュッチューなので、完全に観客としては自分はカテゴリーエラーだなと思いました。「あたしも完全に忘れてるだけで真の片割れが他にいたらどうしよう!」とか考えたけど(自意識過剰)

 

「渇望してる」時期に見ないと完璧には刺さらない物語だな〜と。自分の中では「輪るピングドラム」とかもそういう作品です。演出とか好きだけど人生を左右されるほどではない。

 

私はこの映画を見て、ちょっとほっとけない男の子に、探してる相手が見つかるといいなと思った。

 

最後2人が階段でお互いに声かけようか、ためらうシーンあるじゃん。あそこで勇気がなかったら2人は再会できてないからね。階段のシーンだけじゃないけど、電車乗って三葉から声かけるシーンとか、みんなを避難させるために頑張るところとか、とにかく土壇場の勇気がないとハッピーエンドに繋がらない。

 

恋愛でも転職でも進学でもためらってるところがある人は瀧くんや三葉みたいに勇気出してがんばろ!!!!!!

 

おわり!!!

 

ネタバレにならないような感想書こうとして予想外にたくさんRTされてしまったツイート。

 

 

関連記事

stein.hatenablog.com

でも結局今年一番泣いた映画は「ちはやふる」で変わりない。 

 

stein.hatenablog.com

川村元気プロデューサー作品で他に見たことあるのこれだった。よかった。